同社で10年以上のキャリアをお持ちで、現在は検査業務を主に担当している山崎さん。大学卒業後、3年ほどアルバイトとして働き、その後正社員に登用されたそうです。中堅のポジションで同社を支え続ける山崎さんに、長年勤続しているからこそわかる会社の魅力や社風などを教えていただきました。

デスクワークを希望するも、現場の魅力に目覚める。

──アルバイトを始めたきっかけや、当時の業務で感じたことを教えてください。

関西にある職業サポートセンターで紹介されたのがきっかけです。事務職として働く予定で、まずは当社の事業を知るために軽作業からスタートすることになりました。業務は絶縁体のテープをコイルに巻いていく作業で、だいたい4~5時間かけて1本を仕上げていきます。コイルによってテープの種類や巻き方が変わり、さらにきめ細やかさが求められるので機械では難しく、人間の手先で丁寧に作業することが必要です。

長時間かけて、1本を巻き終えたときの達成感は大きかったです。また、必要に応じて社員とコミュニケーションをとりながら仕事を進めていくのですが、「スピードが上がったね!」と褒められたり、頼ってもらえたりするとモチベーションがさらに高まりました。

──入社後の率直な感想を聞かせていただけますか?

「人に優しい会社だな」というのが、第一印象でした。働き始めてからは、「お手本を見せてもらってから、自分で実際にやってみて覚える」という指導の仕方も、非常にわかりやすいと感じました。

──その後、社員に登用時どのようなオファーを受けたのでしょうか?

数年してから、「社員になりませんか?」とお声掛けをいただきました。就活で悩むシーンも多かったので、救いの手のように感じたことを覚えています。社員になったあと、デスクワークを任せてもらったこともあるのですが、働くうちに現場の仕事に魅力を感じるようになり、体も作業に慣れてきていたので早々に現場に戻りました(笑)。

困ってそうだと感じたら、みんな助けにいく。

──今の仕事の内容や、やりがいを教えてください。

製品をチェックし、次の工程に回すのか修理に出すのかを決める「検査業務」を主に担当しています。「山崎さんだから、安心して任せられるよ」と、信頼されていると感じたときに、うれしい気持ちになります。目視確認だけではなく、「水を流して、穴があるかを探す」など特殊な検査になるため、長年の経験がノウハウとして蓄積されていくのでその点もおもしろいと感じるところです。また、できる範囲で助っ人に入ることも多く、アルバイト時代のコイルテーピングのコツなどをパートスタッフに教えたり、手伝ったりすることもあります。

──同社で10年以上のキャリアをお持ちですが、変化を感じたことはありますか?

社員になったとき、アルバイトのときと比べて「重責を担う」という心構えを持ちましたが、それ以外の「良好な人間関係」などは変わりません。例えば、検査を滞りなく進めるためには、前後の工程のスケジュールを把握するだけではなく、足を運んで「今はこんな状況です」と次の工程の担当者などに伝えるケースも多々出てきます。そんなとき、全員から「こちらで出来ることがあれば、やりますよ」という言葉が出てきます。自分が困っているときには手助けしてくれますし、逆に大変そうなことがあれば言われる前に行動しています。これは、入社してからずっと続いている社風です。

──助け合う社風について、具体的なエピソードを教えてください。

細かいところだと、重い荷物を一人で運ぼうとしている人がいたら助けたり、落とした工具があれば拾って渡しに行ったりと、みんなで協力し合っているイメージです。困っていそうな人がいたら頼まれる前に誰か動いています。また、朝イチに重要な素材が大量に入荷するときなどは、ひとつの部署だけが動くのではなく、全員で協力して運搬します。この「集団で協力し合う」ところが、私は好きです。

積極的なコミュニケーションが、技術力向上につながる。

──会社の魅力や、働きやすさを感じるところを聞かせてください。

職場環境が改善され、働きやすさが向上しています。例えば、私の作業スペースは以前かなり狭かったのですが、今は広々とした空間が確保されるようになって、自由さも効率も上がっています。改善についてはまず相談をして、検討期間を経て実施されるかどうかが決定される仕組みです。このように、本人の希望を汲み取ってくれるところは、働きやすさや魅力につながっていると思います。アルバイトで入社した最初の業務も、「どのセクションがいいですか?」と選択肢を与えてくれました。

──仕事以外で、社員同士の交流はあるのでしょうか。

有志で集まって、ソフトボールの練習や試合をしています。遊びでやっている、和気あいあいとした雰囲気です。学生時代にずっとラグビーに打ち込んできたこともあってスポーツを通じた交流を楽しみ、ラグビーで培ってきた集中力やチームワークも当社で働く上で役立っていると感じます。ちなみに私はアルコールが苦手で、体を動かす方が好きなのですが、コロナが明けてからは飲み会も開催されています。個人の考え方にあわせた交流ができる環境だと思います。

──長年お勤めになっているなかで、どんな方が貴社にマッチしやすいと思われますか?

「ものづくりが好き」「人間関係に悩みたくない」という方でしょうか。また、コミュニケーションも大切かなと思います。昨年中途採用で入社された佐藤さんは技術力を高めることが好きで、みんなとの会話にも積極的に関わるタイプです。そんな方だと仕事を安心して任せられますし、本人も周りも意欲的に仕事に取り組めると感じます。